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自転車で配達を始める|要るもの・かかるお金と、変わったルール

配達のがっこう2026.07.31軽貨物3年目
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自転車で配達中、片手にスマホを持ってナビを見ながら走っている配達員の場面
ナビ見ないと
道がわからないし…
みんなやってるから平気でしょ
警察官に呼び止められて驚いた表情を浮かべる自転車の配達員の場面
えっ、自転車なのに
止められた…?
注意されて終わりじゃないの?
2026年4月から
青切符
ながらスマホ
12,000円
16歳以上
対象!
もう施行済み
1.2万円
113種類
自転車のハンドルにスマホホルダーを取り付け、両手でハンドルを握って笑顔で走る配達員の場面
ホルダーに固定すれば手ぶらで見られる!
くわしくは、この続きで!

フードデリバリーは自転車から始める人がいちばん多いです。黒ナンバーも開業届も要らず、免許すら要らない。「向いてなかったら辞めればいい」で試せるのが最大の強みです。——ただし「タダで始められる」わけではありません。そして2026年4月、自転車のルールが大きく変わりました。知らずに走ると、1日の稼ぎが一発で消えます。始める前に押さえておくことを、順番に整理します。

01 要るもの・初期費用02 変わったルール03 保険の落とし穴04 どの自転車で走るか! ぶっちゃけ言うと

1 「元手ゼロ」ではない — 実際に要るものと、かかるお金

「自転車とスマホがあればOK」とよく言われます。半分は本当ですが、実際に走り出すと足りないものが出てきます。最低限そろえるものを並べます。

要るもの目安の金額なぜ要るか
自転車手持ちがあれば0円0円〜ママチャリでも始められる
スマホホルダー最優先1,000〜3,000円手に持って見ると違反。後述
配達バッグ3,000〜7,000円保温・自立するものが安心
モバイルバッテリー2,000〜5,000円ナビ+アプリで電池は一気に減る
前後ライト1,500〜3,000円夜間の無灯火は違反
ヘルメット努力義務3,000〜8,000円2023年4月から全年齢で努力義務
レインウェア3,000〜10,000円傘さし運転は違反。後述
合計自転車が手持ちの場合およそ1.5〜3.5万円

※金額は一般的な相場の目安です。商品や時期で変わります。

車で始める場合と比べれば、けた違いに安い。軽貨物は車両だけで数十万円かかりますから、自転車の身軽さは本物です。ただしゼロではない。この1.5〜3.5万円を回収するまでが最初の関門だと思っておくと、気持ちが楽になります。

そして、0円でできる下見がひとつあります。——アプリを注文者として1回だけ使ってみることです。自転車で始める人はUber Eatsから入ることが多いのですが、そもそも注文したことがないという人も少なくありません。1回頼んでみると、配達員が地図の上をどう動いて見えるか置き配の指定がどう届くか評価がどの画面で押されるかが分かります。装備を買う前に、これをやったほうが順番として正しいと思います。

▼ 頼む側を1回だけ試す(初めて使う人向け)

Uber Eats フード注文
Uber Eats フード注文はこちら

料理を注文する人向けのリンクです(配達員の登録ではありません)。配達員として始める手順はUber Eats配達員の始め方へ。

装備選びで迷ったら、配達で本当に役立つ神グッズまとめ配達用保冷バッグの選び方に、実際に使っているものを書いています。

2 2026年4月、自転車のルールが変わった — 青切符が始まっています

ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。すでに始まっている話なので、これから始める人は必ず知っておいてください。

2026年4月1日から、自転車の交通違反に「青切符」が交付されるようになりました。これまで自転車の軽い違反は、多くの場合その場で注意されて終わりでした。それが反則金を払う仕組みに変わっています。対象は16歳以上。違反は113種類あり、反則金は3,000円〜12,000円です。

配達員がいちばん踏みやすい違反
ながらスマホ 12,000円
1件300〜500円の配達なら、およそ30件分が一発で消える

この金額の重さは、配達をやっている人ほど分かるはずです。雨の日に必死で回して稼ぐ額と同じくらいが、たった1回で飛びます。しかも配達員は、仕事の性質上ナビを見ながら走りたくなる場面が毎日ある。ここが他の自転車利用者より圧倒的に危ない理由です。

違反反則金配達中に起きがちな場面
ながらスマホ12,000円走りながらナビ・アプリを確認する
信号無視6,000円急いでいて、変わりかけで渡る
傘さし運転5,000円雨の日にレインウェアを忘れた
手信号なしの右左折・停止5,000円片手がふさがっていて出せない

※上記は代表的なものです。違反は全部で113種類あり、金額は行為ごとに定められています。最新の内容は警察庁・都道府県警の案内でご確認ください。

青切符を切られたらどうなるか。交付された納付書で反則金を納めれば、そこで手続きは終わりです。刑事手続きには進まず、前科はつきません。逆に言えば「払えば終わる」ぶん、これまでのように見逃されることは期待できないということでもあります。

対策はひとつだけです。スマホホルダーを買ってください。最初の装備表で「最優先」にしたのはこのためです。1,000〜3,000円の出費で、12,000円のリスクと、それ以上に大きい事故のリスクが下がります。配達を始める前に買うべきものの1位だと考えています。

今までスマホを持って走っていた新人ドライバー新人
実は今まで、手に持ったまま何回もナビを見てました……。今すぐホルダーを買った方がいいですか?
配達のがっこう 運営者 スーパー配達員Z配達員Z
今すぐ買ってほしい。1回の12,000円で、ホルダー代の4〜12台ぶんが吹き飛ぶから、後回しにする理由が無いんだ。次の稼働までに間に合わせよう。

3 保険の落とし穴 — 「配達中」しか守ってくれない

ここも見落とされがちで、しかも金額が大きい話です。

Uber Eatsなどの配達プラットフォームには、配達員向けの保険が用意されています。ただし、その多くは「配達中」に限定されています。ここでいう配達中とは、ざっくり依頼を受けてから、配達が終わる(またはキャンセルされる)までです。

場面プラットフォームの保険
依頼を受けて店へ向かう〜届け終わるまで対象になる
依頼を待っている待機中対象外のことが多い
エリアを移動している最中対象外のことが多い
仕事を終えて帰宅している途中対象外のことが多い

つまり、アプリを閉じて家に帰る道すがらの事故は、自分持ちになる可能性が高いということです。稼働時間のうち、待機と移動が占める割合はけっこう大きい。そこがまるごと穴になっているわけです。

では個人で自転車保険に入ればいいかというと、ここにもうひとつ罠があります。個人向けの自転車保険や個人賠償責任保険には、「業務中の事故は補償対象外」としているものがあります。配達は業務なので、入っていても効かないことがある。

大事なのは、契約する前に「配達の仕事で使う」と伝えて確認することです。商品によって扱いが違うので、ここは自分の契約内容を見るしかありません。「たぶん大丈夫だろう」がいちばん危ない。

保険に入っていれば安心だと思っていた新人ドライバー新人
自転車保険には入ってるので、それで安心だと思ってました……。
配達のがっこう 運営者 スーパー配達員Z配達員Z
入っているだけでは分からないよ。「業務中は対象外」の商品もあるから、契約書を見るだけじゃなく、保険会社に電話して配達に使うと伝えるのが一番確実。ここは面倒がらないでほしい。

自転車は免許が要らないぶん、事故を起こしたときの賠償責任は自動車と変わらないという感覚が抜けがちです。歩行者にぶつかって高額賠償になった判例もあります。車の任意保険については黒ナンバーの任意保険を実際に見積もった話にまとめていますが、考え方の根っこは自転車も同じです。

4 どの自転車で走るか — ママチャリ/クロス/電動アシスト

「まず手持ちのママチャリで試す」が正解です。そのうえで、続けると決めたら乗り換えを考える、という順番をおすすめします。

タイプ費用の目安向き・不向き
手持ちのママチャリまずはこれ0円短い距離・平地なら十分。まず試すのに最適
クロスバイク3〜6万円速く長く走れる。坂は結局しんどい
電動アシスト10万円前後〜坂と長時間に強い。高いが体力の消耗が段違い

判断の軸はシンプルで、自分のエリアに坂があるかどうかです。平地中心ならママチャリでも回せます。坂が多い街だと、体力の消耗が段違いで、午後に稼働が落ちて結果的に稼げなくなる。そういう土地なら電動アシストの10万円は「高い買い物」ではなく「稼働時間を買う投資」になります。

そして忘れないでほしいのが、自転車も配達に使うなら経費になるということ。ヘルメットもバッグもホルダーもレインウェアも同じです。仕事に使った分は経費として計上できます。詳しくは軽貨物の経費にできるもの・できないもの一覧にまとめました。領収書は最初の1枚から取っておいてください。

! ぶっちゃけ言うと — 自転車の限界と、乗り換えどき

運営者は軽貨物で3年走っています。車の立場から見て、自転車配達をどう思うかを率直に書きます。

  • 「試す」なら自転車が最強。元手が小さく、辞めるのも簡単。向き不向きが分かるまでのコストがいちばん低い。最初の一歩としてこれ以上のものはありません。
  • ただし天候にまるごと左右される。雨の日は稼ぎ時ですが、体力の削られ方が車とは比較になりません。真夏と真冬は、収入が落ちるというより体が持たない夏の暑さ対策雨の日の装備は、車以上に死活問題です。
  • 件数の天井が早く来る。行動範囲が狭く、1件あたりの移動に時間がかかるので、「もっと稼ぎたい」と思ったとき自転車のままだと頭打ちになります。そこがバイク・軽への乗り換えどきです。
  • 逆に、乗り換えなくていい人もいる。週末だけ、月に数万円だけ、という使い方なら自転車で十分です。車にすると保険・ガソリン・駐車場・車検と固定費が乗るので、稼働が少ない人ほど自転車のほうが手元に残ります
  • 今回いちばん言いたいこと。2026年4月からのルール変更を知らずに走っている人が、まだかなりいます。ながらスマホ12,000円は、知っていれば1,000円のホルダーで防げます。始める前に、これだけは買ってください。
  • そして、走り始めてから最初につまずくのはパンクです。毎日何十キロも走り、荷物の重さが後輪にかかる乗り方なので、普通の使い方よりずっと早く来ます。配達中にパンクしたときの動き方と、パンクを減らす方法を別記事にまとめました。後輪のチューブ交換は工賃だけで4,290円かかります。

まず、いちばん安い一歩から

自転車配達は「向いているか」を最小の元手で確かめられる方法です。要るのはおよそ1.5〜3.5万円。そしてスマホホルダーだけは最初に買ってください。始め方そのものは、いちばん手軽なUber Eatsの記事にまとめています。

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