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配達中にスマホが熱で落ちる|原因と、今日からできる防ぎ方

配達のがっこう2026.08.14軽貨物3年目
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夏の配達で、いちばん多いトラブルがこれです。画面が急に暗くなり、「温度が高すぎます」と出て、ナビが使えなくなる。
配達員にとってスマホが止まるのは、単に不便なのではなく、その時点で仕事が止まるということです。ナビも、注文情報も、置き配の写真も、全部その中にあります。
そして多くの人が誤解しているのが、これは「スマホが古いから」でも「安い機種だから」でもないということ。Appleが公式に案内しているiPhoneの動作温度の上限は35℃です。夏の配達は、その条件を毎日のように超えています。しかも外気温23℃の5月でも起きます。順番に説明します。

01 上限は35℃02 止まると何が03 3つの重なり04 防ぎ方と道具! ぶっちゃけ言うと

1 スマホの上限は35℃ — 配達はそれを毎日超えている

まず、機械としての限界を知っておきます。Appleが案内しているiPhoneの動作温度は0〜35℃、使わないときの保管でも-20〜45℃とされています。

スマホの限界と、配達現場の温度
iPhoneの
動作上限
35℃
真夏の外気温
35℃
真夏の車内
50℃
ダッシュボード
の上
79℃
車内とダッシュボードの数字はJAFのユーザーテストによるもの(8月下旬・晴天・外気温35℃・黒いミニバン)。車内は1時間経たずに50℃を突破し、ダッシュボード上は79℃に達しました。同じ実験でクレヨンは約1時間20分で溶け出し、スマートフォンは一時的に使用不能になっています。

ここで気づいてほしいのは、動作上限の35℃と、真夏の外気温がすでに同じだということです。つまり日陰に置いていても、外にいる時点でギリギリ。そこに直射日光が当たれば、あっさり超えます。スマホホルダーの定番の位置——ダッシュボードやフロントガラス付近は、車内でいちばん温度が高い場所です。

これは真夏だけの話ではありません
外気温23℃の5月でも、約30分で使用不能に
JAFの記事では、5月・外気温23℃という条件でも、車内のスマートフォンは約30分で高温になり、一部の機能を除いて使えなくなったと報告されています。「夏だけ気をつければいい」ではありません。晴れて日が差していれば、春でも秋でも起きます。
新人ドライバー新人
古いスマホを使ってるからだと思ってました。新しいのに買い替えれば直りますか?
スーパー配達員Z配達員Z
買い替えても、置き場所が同じなら同じことが起きるよ。むしろ新しい機種のほうが処理が速いぶん発熱することもある。直すのは端末じゃなくて、置き方と使い方のほう。

2 止まると、仕事のどこが止まるか

高温になったスマホは、いきなり電源が落ちるとは限りません。先に「機能を少しずつ切っていく」ので、そこを知っておくと早めに気づけます。

画面が暗くなるいちばん最初のサイン。明るさを上げても戻らないなら、それは節電ではなく発熱によるもの。屋外で画面が見えない=住所が読めない
充電が止まる/満充電にならない高温だとバッテリーを守るために充電を制限すると案内されています。「挿しているのに減っていく」はこれ。走りながら充電する配達では致命的
動作が重くなるナビの地図が固まる、アプリの切り替えに数秒かかる。ピーク中にこれが来ると、そのまま鳴らなくなる
カメラが使えなくなるフラッシュが無効になることがあると案内されています。置き配の写真が撮れない=完了操作ができない
温度警告が出て使用制限ここまで来ると冷えるまで何もできません。路肩で待つ時間がそのまま損失になります

いちばん怖いのは、カメラが使えなくなることだと思っています。ナビは記憶と勘でどうにかなる場面もありますが、置き配の写真は代わりがききません。撮れなければ完了操作が進まず、「届いていない」というクレームの元にもなります。

※どの機能がどの順で制限されるかは機種・OS・状況によって異なります。上記は各社が案内している一般的な挙動です。

3 配達では、熱くなる原因が3つ重なっている

普通の使い方なら滅多に起きません。配達が特殊なのは、発熱する条件が同時に3つ揃っていることです。

☀️

直射日光

ホルダーに固定するので、日陰に逃がせません。自転車・バイクは真上から、車はフロントガラス越しに当たり続けます。

🗺️

ナビを出しっぱなし

画面を最大の明るさで点けたまま、GPSと通信を動かし続ける。スマホの使い方の中でも、かなり重い部類です。

🔌

充電しながら

電池が持たないので挿しっぱなしにしますが、充電そのものが発熱源です。特に急速充電は熱を持ちます。

この3つが同時に起きるのが「配達中のスマホ」
= 熱くならないほうが不思議な状態

そして自転車・バイクと車で、事情が少し違います。自転車やバイクは走っていれば風が当たるので、止まっている時間が長いほど危ない。信号待ち、店での待機、マンション前の停車——このときが山場です。逆に車はエアコンが効いている車内でも、ダッシュボード上だけは日射で別世界の温度になります。

新人ドライバー新人
熱くなったとき、保冷剤で一気に冷やすのはアリですか? 早く復活させたくて。
スーパー配達員Z配達員Z
急に冷やすのはやめたほうがいい。温度差で内部に結露が出ることがある。水分は機械にいちばん悪い。ケースを外して、日陰の風通しがいいところに置いて自然に下げる——遠回りだけどこれが確実。

4 防ぎ方 — 置き場所を変える、それから道具

お金をかけずにできることが先です。順番を間違えないでください。

① 直射日光を避ける位置に付け替える。これがいちばん効きます。車ならダッシュボードの上ではなくエアコンの吹き出し口へ。79℃の場所から、冷風が当たる場所へ移すだけで条件がまるで変わります。自転車・バイクは日陰を選べないので、停まっている間だけでもポケットや荷物の陰に入れる

② 画面の明るさを下げる。自動調整を切る。屋外だと自動調整は最大まで上げにいきます。見える範囲でいちばん暗くが正解です。発熱と電池の両方に効きます。

③ ケースを外す。特に分厚いケースや手帳型は熱がこもります。夏の稼働中だけでも外すと違います。

④ 急速充電をやめる。意外なところですが、急速充電は発熱します。走行中はゆっくり充電にして、休憩中にまとめて充電するほうが安定します。通信量とバッテリーの実測もあわせてどうぞ。

そのうえで道具です。いま出ているのは「ペルチェ素子」を使った冷却タイプで、電気を流すと片面が冷たくなる部品が入っています。どちらも動かすのに給電(USB電源)が必要なので、そこだけ先に確認してください。以下は執筆時点で販売ページに記載されていた内容です。

冷却プレートを内蔵した自転車・バイク用のスマホホルダー。ハンドルに取り付けるクランプ式
自転車・バイクの人はこちら

冷温機能つき 自転車・バイク用スマホホルダー

中央に冷却プレート振動吸収・落下防止68〜95mm幅に対応360度回転カメラを塞がない3,660円

自転車・バイクはスマホを日陰に逃がせないのがつらいところです。ホルダー側に冷却プレートが入っているタイプなら、固定したまま背面から冷やせます。
配達で見るべきは冷却だけではありません。振動吸収(段差の衝撃はカメラを壊します)②落下防止(走行中に落とせば一発で終わり)③カメラを塞がない構造(付けたまま置き配の写真が撮れる)——この3つが揃っているかを必ず見てください。
対応幅は68〜95mm。大きめの機種や厚いケースだと入らないことがあるので、買う前に自分のスマホの幅を測ってください。給電方法は商品ページで確認を。

エアコンの吹き出し口に取り付ける車載スマホホルダー。ペルチェ冷却機能を内蔵している
軽貨物・車で配る人はこちら

ペルチェ冷却つき 車載ホルダー(吹き出し口取付)

ペルチェ冷却エアコン吹き出し口に取付3点固定角度調整可給電が必要7,980円

この製品のいいところは、そもそも取り付け位置が正しいことです。ダッシュボードの上(79℃)ではなくエアコンの吹き出し口に付けるので、冷却機能を使う前に冷風が直接当たる。位置と道具の両方で効きます。
販売ページでは「急速充電時に発生するスマホの発熱を抑制する」と説明されています。走りながら充電せざるを得ない配達には、噛み合った機能です。
7,980円と安くはありません。ただ、①の「置き場所を変える」を先にやっても足りない人——夏に何度も止まって配達が中断している人なら、1日ぶんの損失で元が取れる範囲だと思います。給電が必要なので、車のUSB電源に空きがあるか確認してください。

どちらも仕事の道具なので経費にできます経費にできるもの一覧)。冷却の効き方は気温・日射・機種によって変わります。道具は「置き場所を変える」の代わりにはなりません。①〜④をやったうえでの上乗せとして考えてください。

! ぶっちゃけ言うと — 車に置きっぱなしが一番危ない

最後に、これだけは書いておきたいことがあります。

スマホより、モバイルバッテリーのほうが危険です
11時に駐車 → 13時に出火した実例
JAFが紹介している事例では、気温30℃・快晴の日中、屋外駐車場に停めた車内にモバイルバッテリーを置いたところ、約2時間後に出火しています。リチウムイオン電池を積んだ製品は、高温で破裂・発火することがあります。配達員はモバイルバッテリーを必ず持っているので、これは他人事ではありません。
  • 休憩でコンビニに入るとき、車に置いていかない。スマホもモバイルバッテリーも、持って降りるのが正解です。10分のつもりが30分になることは普通にあります。
  • 膨らんだバッテリーは、その日で使うのをやめる。本体がぷっくりしてきたら、それは末期のサインです。PSEマーク(電気用品安全法の基準を満たした印)が付いた製品を選び、異常が出たら買い替えてください。数千円をケチる場所ではありません。
  • いちばん効いたのは、結局「置き場所」でした。冷却グッズを買う前に、ダッシュボードから吹き出し口へ移すだけで、止まる回数がかなり減りました。順番は、置き場所 → 設定 → 道具です。
  • そして予備のスマホがある人は強い。2台目があれば、1台が冷えるのを待つあいだも走れます。スマホが落ちた瞬間に仕事が止まる——この構造を知っている人は、2台目を保険として持っています。贅沢ではなく、リスク管理です。
  • 最後に。無理に走り続けないでください。スマホが止まるくらい暑い日は、人間のほうも同じだけ危ないということです。機械が「もう無理です」と言っているときは、たいてい自分も限界に近い。夏の熱中症対策もあわせて読んでおいてください。

順番は「置き場所 → 設定 → 道具」

ダッシュボードの上は79℃、スマホの動作上限は35℃。まずは位置を変えるだけで条件が変わります。それでも止まるなら、冷却つきのホルダーで底上げしてください。どちらも仕事の道具なので経費にできます。

※本記事は物販の紹介リンクを含みます。商品の仕様・価格は変動します。温度に関する数値は各機関・各社が公表している内容にもとづく目安で、条件により異なります。最新情報は各販売ページ・メーカーの案内でご確認ください。

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