クレーム・低評価がついた時の考え方|引きずらない対処
どれだけ丁寧にやっても、クレームや低評価はゼロにはなりません。問題はそこで折れて辞めてしまうこと。3年やって思うのは、評価は「メンタルの問題」であり「仕組みの問題」だということ。受け止め方と立て直し方をまとめます。
1 評価の仕組み — 1件で終わりではない
大前提として、評価の多くは「平均」で見られるので、1件の低評価で人生が終わるわけではありません。件数を普通にこなしていれば薄まります。理不尽な低評価も一定あるので、全部を自分のせいにしないこと。
もう少し具体的に見ておきます。たとえば Uber Eats の配達パートナー評価は、直近100件のうち高評価(サムズアップ)が占める割合を「満足度」として%で表示するしくみだと案内されています。つまり101件前に受けた低評価は、計算から外れて消えます。この100件は注文者と飲食店の両方からの評価を合わせたものです。
| 状況 | 満足度 | 意味 |
|---|---|---|
| 100件すべて高評価 | 100% | — |
| そこに低評価が1件 | 99% | 下がるのは1ポイントだけ |
| その後100件を高評価で走った | 100%に戻る | 古い1件が集計から外れる |
※評価の計算方法・表示・アカウント停止の基準はサービスごとに異なり、時期によっても変わります。上記は執筆時点で案内されている一般的なしくみです。自分のアカウントの状況はアプリ内の表示で確認してください。
ここで押さえてほしいのは、「取り返す方法がちゃんとある」という一点です。低評価を消す唯一の方法は、普通の配達を積み重ねること。落ち込んで稼働を止めると、その1件がいつまでも集計に残り続けます。
評価を怖がらなくなる近道は、押す側を1回やってみることです。自分が注文して受け取ってみると、評価ボタンを押す場面がどれだけ「流れ作業」かが分かります。多くの人は、よほどのことがない限り悪い方は押しません。低評価は「自分が嫌われた」のではなく、たいてい何かの事故——これは、押す側に回ると腑に落ちます。
▼ 押す側を体験してみる(初めて使う人向け)
※料理を注文する人向けのリンクです(配達員の登録ではありません)。
2 なぜ低評価がつくのか — 理由の内訳
低評価には理由が表示されないことが多く、そこが不安の正体です。ただ、現場で心当たりを潰していくと、原因はだいたい次の4つに収まります。
厄介なのは、①と②の多くが配達員の責任ではないことです。店の調理が遅れても、注文者から見えているのは「配達員が遅い」だけ。事故渋滞に巻き込まれても同じです。ここを自分の落ち度として数えると、いくらでも落ち込めてしまいます。
| 直せる | 積み方・置き場所・写真・連絡の文面 → 仕組みで潰す |
| 半分直せる | ルート取り・受け取り待ちの間の連絡 → 一言入れるだけで印象が変わる |
| 直せない | 店の遅れ・渋滞・機嫌・誤解 → 手放す |
「遅れそうだ」と分かった時点で短いメッセージを1本入れておくと、同じ遅延でも評価が変わります。「お店の調理に時間がかかっています。◯分ほどで到着予定です」——これだけです。人は待たされること自体より、見通しが分からないことに腹を立てます。
3 引きずらない — メンタルの守り方
| 切り分ける | 「自分のミス」か「理不尽」か。理不尽は手放す |
| 記録を見返す | 写真・連絡履歴で「ちゃんとやった」を確認(事実で安心する) |
| 1件で判断しない | その日の全体・1週間の平均で見る |
| 合言葉 | 「直せるなら直す、直せないなら手放す」 |
引きずる人ほど真面目です。でも理不尽な1件に心を持っていかれると、続きません。「自分のミスなら次に活かす、理不尽なら手放す」と切り分ける。証拠(写真・連絡)を残しておくと、「自分はやることはやった」と事実で自分を守れます。だから記録が大事(不在対応・置き配でも同じ)。
実際に効くのは、「その日のうちに終わらせる」という区切り方です。帰宅してから思い返すと、記憶のなかで相手の態度がどんどん悪くなっていきます。稼働を終えた時点で、写真と連絡履歴を1回だけ見返して「やることはやった」と確認し、そこで閉じる。次の日に持ち越さない。
| 当日 | 写真・連絡履歴を1回だけ確認 → 事実を確定させて閉じる |
| 翌日 | 蒸し返さない。思い出したら「昨日確認した」と自分に返す |
| 週1 | 評価の数字を見る。件数が増えていれば下がって当たり前と知っておく |
| 禁止 | 配達の合間に評価画面を開く。手が止まり、件数も落ちる |
明らかに事実と違う評価や、身に覚えのない申し立てについては、サービスのサポートに状況を伝えられる場合があります。そのときに効くのが写真と連絡履歴です。感情ではなく時刻と事実だけを並べて伝えるのが、いちばん通りやすい書き方です。
4 再発を防ぐ — 根性でなく仕組みで
! ぶっちゃけ言うと — 折れないために
- クレームゼロは無理。ベテランでもつく。「ゼロ」を目指すと折れる。「減らす・引きずらない」が現実的なゴール。
- 理不尽は運営に相談できることも。明らかにおかしい評価は、サービスのサポートに申し立てできる場合がある。泣き寝入りしない。
- 休むのも対処。メンタルが削れた日は無理に走らない。長く続けるほうが、トータルの稼ぎは大きい。
- 評価を見る回数を減らす。1配達ごとに確認すると、数字に振り回されます。見るのは週に1回で十分。日々やることは変わりません。
- 他人の評価と比べない。エリアも件数も客層も違うので、比べても得られるものがない。比べるなら先月の自分と比べる。
低評価は「消す」ものではなく「薄める」もの
直近の一定件数で見られている以上、止まっている間は薄まりません。落ち込んだ日は短時間でいいので走って件数を進めるほうが、結果的に早く戻ります。そのうえで、原因になりやすい場面を一つずつ手順に落としていきましょう。下の3本は、低評価の原因になりやすい順です。
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